No.3 保湿の季節
Keywords:保湿、エモリエント、モイスチャライザー、乾燥
とある日の朝・・・
赤司:おはようございまーす。朝が随分冷えるようになりましたね。空気が乾燥してこの時期は毎年必ず風邪ひいてるような・・・
石田:おはようございます。赤司先生、声ガッサガサだね。お酒飲み過ぎじゃない?
赤司:お酒は大好きですが関係ないです。この時期加湿器使わないで寝てしまうと必ず喉からくる風邪を引いてしまうんです。。。
以下赤司の脳内。。。
そして指先がボロっボロだ!!このままではいかん。ひび割れて手術に差し支えてしまう。
採血の時やなんかで毎日のようにアルコールを触るから手指の水分がアルコールの揮発とともに奪われていき、
私の皮脂膜の再生が追いつかないいいいいい!!乾燥するこれからの時期は保湿を強化しないとな。
ごめんよ私の指先の皮膚。許してくれえ。ブツブツ。ブツブツ。
以上赤司の脳内。。。
石田:おーい。もしもーし赤司先生、聞こえてる?
これから乾燥する時期だしうちのスタッフで使う手先の保湿ケアで何か良いものないかな?
赤司:はっ!?自分の指先の皮膚と会話していたらいつの間にか異世界に迷い込んでいたあああ!
手先の保湿ですよね?ちょうど僕も困っていたのです。
でもそもそも保湿剤って何がいいとか悪いとか考えた事がなかったですね。
そもそも保湿剤とは?
異世界から帰ってきた赤司が簡単に解説して参ります。
石田:おかえり赤司先生。ではよろしく。
赤司:保湿剤でパッと思い浮かぶものとしては「ヒルドイド」と「ワセリン」だと思うのですが、
実はこれらは全く異なる機序による保湿作用なんです。
いわゆる保湿剤は
1️⃣エモリエント:閉塞剤
2️⃣モイスチャライザー:保湿剤 に分類されます。
エモリエントに分類されるのがワセリン(プロペト、白色ワセリン、Vaselineなど)で、
皮膚の表面を覆ってフタをすることで水分の蒸散を防ぎます。
メリットとしては安価でどこにでもある、浸透しないため刺激が少ないこと
デメリットとして挙げるならばベタつく事、閉塞剤なので乾燥肌の直接的な治療にはならないといったところでしょうか。
一方でモイスチャライザーの代表的なものはヘパリン類似物質(ヒルドイド)、尿素製剤、セラミドなどで、
皮膚の細胞に浸透し、水分を引きつけて留めておく事で保湿します。
メリットとしては角質層まで浸透するため、水分保持を促進し正常なバリア機能を戻す。
デメリットとしては水分を引きつけたまま乾燥してしまうと表皮内の水分がより少なくなってしまう可能性がある。
さらには表皮内に浸透していくモイスチャライザーの中にもどこまで浸透するかによって分類できます。ヘパリン類似物質や尿素よりもセラミドの方が分子量が小さいのでさらに深部に到達します。
さらにこのセラミドはいわゆる細胞間脂質の一つであり、数ある細胞間脂質の中でも最も割合が多いと考えられている、
まさにKing of 潤い成分!!🔥
これは熱いです。要はセラミドを多く含む保湿剤を使用することが保湿の一番の近道なのでは?それが私の見解です。
しかーし、セラミドを多く含むものはそうたくさんはないですし、お高いイメージがありますよね。
これは女性スタッフの方がお詳しいのでは・・・
結局手に入りやすいもので効率よく保湿するのなら、モイスチャライザーで留めた水分を、エモリエントで閉じ込めるという方法が良いのではないでしょうか。(あくまで個人的な意見です✌️)
石田:仕事中にワセリン使うとベタベタが気になるけどそれが一番良いのかもね。
赤司:そうですね、なるべくベタつきの少なくのびの良いピュアワセリンなんかが良いのかもしれません。
こうして当院のスタッフの手指ケアの冬支度が始まります⛄️
ここでお話しした内容についての簡単なイラストは当院のサロン、「オアシスメディカルひふケアサロン公式インスタグラム」にて公開しております。↓↓↓
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