No.4 犬のニオイについて再考してみた
Keyword: 皮脂・汗・細菌・アポクリン汗腺・エックリン汗腺
赤司:いきなりですが「ニオイ」って言葉、漢字にすると3パターンありますよね。
①「匂い」一般的に嗅覚で感じるもののうち良いニオイ
②「臭い」一般的に嗅覚で感じるもののうち不快にニオイ
③「にほひ」ただの古語です。
これ、2010年の常用漢字表の改訂により漢字の「匂」と「臭」の読み方に「におう」が追加されたので分けられるようになったんですって。
※以下、ここでは一般的な言葉としてのにおいに関しては「ニオイ」、発言者が不快だと思わないものは「匂い」不快だと思うものは「臭い」と表記します
石田:へぇー、確かに、「くさい」を漢字で書いたら「臭い」だし、「変なニオイ」を漢字にしても「変な臭い」と書くよね。けど難しいのが犬の体臭が好きな人からすると「犬の匂い」になるし苦手な人からすると「犬の臭い」になるわけだし、難しいよね。最近はよくスメハラ問題なんてのも取り沙汰されてるけど、「ニオイ」って非常に重要だよね。
ちなみに赤司先生は犬の体臭の原因についてどう考えてる?
赤司:人間でこれだけスメハラの話が出てるのだから、僕らより嗅覚が鋭いわんちゃん界隈ではスメハラどころの話ではないでしょうね。
幼少期に実家にいた犬は外飼いの中型犬で雨に濡れた時は強烈な「匂い」がしてた記憶があります。表現するならば生乾き臭のような、卵が腐ったような・・・
ちなみに体臭の原因は皮脂、汗、細菌の増殖などが挙げられると思っています。
石田:ところで「匂い」と言っているってことは先生は犬のニオイに対して良いニオイと思っているってことだよね?笑
赤司:はい!もちろんです!小さな頃から犬の体臭は大好きです!特に肉球の間の匂いが好きです!笑
石田:・・・。
そろそろ真面目な話をしましょう。
感覚的には皮脂は香ばしいチーズのようなニオイ、汗は錆びた金属のようなニオイと言われています。
そして濡れた雑巾、生乾き臭、卵が腐ったのようなと表現されるものの多くは細菌の繁殖が原因と言われています。
赤司:ニオイで皮膚のコンディションを見分ける!これは鼻を鍛えなければなりませんね!
というのはさておき、皮脂が過剰になると脂漏、汗が過剰になると多汗、これらが原因で症状を示した場合、それぞれ脂漏症、多汗症という疾患名で呼ばれますが、これらの治療・対策ってあんまり大差ないですよね?
石田:そうそう。基本的にはスキンケアが重要だね。皮脂や汗のように出てしまうものはある程度その動物の体質として捉えてお付き合いしていくことも必要だからね。
赤司:国内では現在使える種類が少なくなっていますが脱脂作用のあるシャンプーや保湿剤を使用してひふケアをしてもらうことが多いですよね。
あ、午後の診察の時間だ。仕事に戻りましょう!
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