No. 顕微鏡の世界
我々獣医師にとって必要なツールは様々です。具体的には聴診器や注射器などありますが、特に皮膚科好きな獣医師の診療ツールとして欠かせないもの、それは顕微鏡です。
正直、別に皮膚科好きじゃなくても動物病院には必要です。ないと検査も診断もできなくて大変かもしれません。
ただ、我々皮膚科が大好きな獣医師には顕微鏡があってこその診断・治療ができるのです!
例えばおうちのワンちゃんの顔に脱毛斑を見つけて、心配になって病院に連れて来ました。
病院に顕微鏡がないと・・・「なんかどこかで擦れたんでしょうかねー、毛が生えてくるまでもう少しの間様子を見てみましょう。。。」となるかもしれません。というよりもきちんと検査ができない場合はこうするしかないかもしれません。
がしかし!顕微鏡があれば・・・「脱毛部の皮膚科検査をしてみましょう!顕微鏡で〇〇が検出されました!これに対するお薬を飲んで(塗って)みましょう!」となり、それに対する治療が提案できるわけです。それくらい顕微鏡は重要なツールなんですね。
皮膚科検査は、毛検査・押捺塗沫検査、テープストリップ検査など色々ありますが、本日は毛検査の顕微鏡写真をご紹介します。
2本の毛の間に何か見えますね・・・これは毛穴に寄生する「ニキビダニ」という寄生虫です。またの名を毛包虫、アカラスなんて呼ぶこともあります。脱毛部位に残るわずかな毛をさらに抜いてしまう事に抵抗がないとは言えませんが、顕微鏡で見ることでこうしてはっきりと診断が可能となります。
あぁ顕微鏡、良いツールです。